ミュージカル黒執事DVD感想
去年の春頃、アニメ「黒執事」を見る機会がありました。
噂どおり面白かったので原作の漫画も読みたくなり、 その時点で発売されていた二十数巻をまとめて購入。
本の置き場に困るので、 漫画本はなるべく買わないようにしてからずいぶん経ちますが、 これはぜひ読んでみたいと思いました。
本の置き場に困るので、
絵が綺麗だとか、 ヴィクトリア朝の雰囲気がよく描かれているとか、 伏線の張り方が自然で構成が上手いとか色々感想はありますが、 一番すごいのは悪魔や死神が出てくるようなファンタジーなのに、 人間の死が逃れようのない必然で描かれるところ。 コメディ要素もある漫画なのに、残酷な死もきちんと描く。
それから少し時間が経ちましたが、ミュージカル黒執事(生執事)の直近二作、「
2.5次元ミュージカルと言われるものを見るのは初めてで、あまり期待はしていませんでした。
原作、 アニメとも絵が美しく、ミュージカル化するとイメージが崩れるのではというのもありました。
ただ、 ミュージカルのビジュアルを見た時に、違和感を感じなかったこともあって、まずは見てみようと思いました。
ミュージカルの評判がいいのはファンの欲目もあるだろうと、 正直それほど期待していませんでしたが、実際見てみると いい形で裏切られました。
ミュージカルの評判がいいのはファンの欲目もあるだろうと、
キャストの歌のレベルに差があって、全体的には歌が弱かったり、 たまに冗漫な部分が気になったものの、 原作に忠実に再現する演出の工夫や、テンポの良い掛け合い、 ダンスやアクションもふんだんに盛り込まれて飽きさせないし、 何よりやはり原作のままでありながら人間が演じることで熱量が加 わったことが、ミュージカルとして原作とは別の世界を確立しているように思います。
「リコリス」ではマダム・レッド役のAKANE LIVさんの演技と歌唱が圧巻で、 他のキャストの歌の弱さなど気にならなくなる程、 見事に舞台が締まりました。いつの間にか引き込まれていてマダム・ レッドの回想シーンでは涙が出てしまいました 。
「リコリス」ではマダム・レッド役のAKANE LIVさんの演技と歌唱が圧巻で、
「サーカス編」は登場人物も多く、
一幕と二幕の最後に歌われる「私はあなたの駒となり剣となる」 はセバスチャンの高音が印象的な盛り上がる曲です。
「サーカス編」では、キャスト全員で歌う「すべては明日に」は、個々の歌のレベルの違いが出てしまう、音程もリズムも難しい曲ですが、それが 物語の不安感と期待感をうまく煽りました。
「It's not rewarded」はメロディラインが美しく、 セバスチャンの歌声に聞き惚れました。
漫画と比べても違和感のないスタイルの良さと端正な容姿でまず驚
歌声は癖がなくきれいで、 高音の伸びも美しく、すっかり魅了されてしまいました。
古川さんのデビューしたドラマをリアルタイムで見ていたのですが 、まさかこんなに歌も演技も上手くなっているとは、 思ってもいませんでした。
もともと、ミュージカル黒執事も古川さんの名前がなかったら見てなかったかもしれませんが、DVDを見て良かったと心底思いました。
ミュージカル「黒執事」 ~NOAH'S ARK CIRCUS~ (初回仕様限定版) [DVD]
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2017/04/26
- メディア: DVD
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